家の中を走り回って全然落ち着かない、興奮すると手がつけられない、いつまでこの状態が続くのか不安…そんな悩みを抱えていませんか?
トイプードルが落ち着かない理由には、品種特性や運動不足、年齢による影響など、さまざまな要因が関係しています。
トイプードルは元々活発で好奇心旺盛な犬種であり、落ち着かせる方法を知らないと、やんちゃすぎる行動に振り回されてしまいます。
特に子犬が狂ったように暴れる時期や、動きが激しい若犬期には、飼い主の体力的・精神的な負担も大きくなります。
でも、安心してください。トイプードルが落ち着く年齢の目安や、3歳でもしつけが間に合う方法を知ることで、愛犬との生活はぐっと楽になります。
この記事では、トイプードルが落ち着かない原因を深掘りし、年齢別の行動変化と具体的な対処法をご紹介します。
この記事を読むことで分かること
- トイプードルが落ち着かない5つの根本原因とそれぞれの特徴
- 年齢別の行動変化と一般的に落ち着き始める時期の目安
- 今すぐ実践できる落ち着かせる具体的な6つの方法
- 正常な活発さと病院受診が必要な異常行動の見分け方
トイプードルが落ち着かない…その理由は?よくある5つの原因
この章で解説する内容
| 原因 | 主な特徴 | 見極めポイント |
|---|---|---|
| 品種特性 | 水猟犬としての高い運動能力と知能 | 子犬期から一貫して活発 |
| 運動不足 | エネルギーの発散場所がない | 散歩後は比較的落ち着く |
| 刺激不足 | 知的好奇心が満たされていない | イタズラや破壊行動が目立つ |
| 分離不安 | 飼い主への過度な依存 | 留守番前後に特に落ち着かない |
| しつけ不足 | 興奮のコントロール方法を知らない | コマンドへの反応が不安定 |
トイプードルの性格特性|元々活発で好奇心旺盛な犬種
トイプードルが落ち着かないと感じる最大の理由は、品種そのものが持つ高いエネルギーレベルと優れた運動能力にあります。
実は、トイプードルは元々水辺で撃ち落とされた水鳥を回収していた水猟犬の血を引いており、小型犬とは思えないほどのスタミナとジャンプ力を備えているのです。
その身体能力は、同じ小型犬であるチワワやマルチーズとは比較にならないほど高く、活発に動き回ることが本能に刻まれています。
全犬種中2位の知能がもたらす影響
スタンレー・コレン博士による犬種知能ランキングでは、トイプードルはボーダーコリーに次ぐ第2位に位置づけられています。
この高い知能は、新しいコマンドを5回以内で習得できるという学習能力の高さを意味しますが、同時に知的刺激への欲求も強いということです。
知的好奇心が満たされないと、トイプードルは退屈し、その賢さを使ってサークルの鍵を開けたり、ゴミ箱を漁ったりといったイタズラに走ります。
これは問題行動というよりも、彼らなりの暇つぶしであり、頭を使いたいという欲求の表れなのです。
つまり、トイプードルが落ち着かないのは異常ではなく、むしろ健康で正常な証拠とも言えます。
運動不足でエネルギーが余っている
小型犬だから散歩は短くても大丈夫、と思っていませんか?
これはトイプードル飼育における最も大きな誤解の一つです。
トイプードルには、1日2回、各20〜30分以上の散歩が必要とされています。
距離にすると1日あたり1〜2km程度が目安です。
運動不足が引き起こす行動問題
十分な運動ができていないトイプードルは、有り余るエネルギーを発散する場所がないため、家の中で暴れ回ったり、執拗に吠えたり、家具を破壊したりといった問題行動を起こしやすくなります。
特に若犬期(1〜3歳)のトイプードルは体力がピークに達しており、散歩だけでは物足りないこともあります。
ドッグランでの自由運動や、ボール遊び、引っ張りっこといった、より強度の高い運動を取り入れることで、ようやくエネルギーを消費できるのです。
また、散歩の質も重要です。
同じコースを毎日ただ歩くだけでは、身体的な運動にはなっても、脳への刺激は不足します。
時々コースを変えたり、公園で匂いを嗅がせる時間を十分に取ったりすることで、身体と頭の両方を疲れさせることができます。
刺激が足りず退屈している
高い知能を持つトイプードルにとって、身体的な運動だけでは不十分です。
脳を使う遊びや課題が不足すると、彼らは強いフラストレーションを感じます。
人間の子どもが、体育の授業だけでは満足できず、算数やパズルで頭を使いたがるのと同じです。
トイプードルも、ただ走り回るだけでなく、考える楽しさを味わいたいのです。
知的刺激を与える遊びの具体例
知育玩具(コングやノーズワークマット)を使って、おやつを隠して探させる遊びは非常に効果的です。
匂いを頼りに宝探しをする行為は、犬の本能を刺激し、脳を活性化させます。
また、新しい芸やトリック(お手、おかわり、回れ、バーンなど)を教えることも、トイプードルにとっては楽しい知的ゲームです。
学習そのものが報酬となり、飼い主とのコミュニケーションの時間にもなります。
退屈なトイプードルは、自分で刺激を探そうとします。その結果がティッシュペーパーを箱から全て引き出す、ペットシーツを破く、飼い主の靴下を持ち去るといったイタズラなのです。
これらは叱るべき行動ではなく、飼い主への「もっと構って」というメッセージと受け取るべきです。
分離不安やストレスを抱えている
トイプードルは、飼い主への依存度が極めて高い犬種として知られています。
調査によると、分離不安になりやすい犬種ランキングで上位に位置づけられており、愛着対象である飼い主から離れることに強いストレスを感じます。
分離不安の具体的なサイン
飼い主が家を出た直後から帰宅するまで吠え続ける、家具や壁を破壊する、普段はトイレを失敗しないのに留守番時だけソファやベッドで排泄してしまう、といった行動は分離不安の典型的な症状です。
また、飼い主が室内で部屋を移動するたびに影のようについて回る後追い行動や、トイレやお風呂のドアの前で出待ちをする行動も、過度な依存の表れです。
飼い主にとっては愛されている証拠として嬉しく感じるかもしれませんが、犬にとっては少しの分離も耐えられないという不安定な精神状態を意味します。
この不安が常に付きまとっているため、トイプードルは落ち着くことができず、飼い主の動きに敏感に反応し続けるのです。
しつけ不足で興奮のコントロールができていない
子犬期からの適切なしつけがないと、トイプードルは感情のコントロール方法を学習できず、興奮したら興奮しっぱなし、という状態に陥ります。
来客時や飼い主の帰宅時に嬉しさのあまり飛びつき、走り回り、吠え続けるという行動は、喜びの表現ではありますが、興奮をクールダウンさせる術を知らないことが原因です。
一貫性のないしつけが招く混乱
トイプードルのしつけで最も重要なのは、家族全員が同じルールで接することです。
賢いがゆえに、ルールの矛盾や不一致を瞬時に見抜き、それを自分の都合の良いように利用します。
父親は吠えたら無視するのに、母親は可哀想だと抱っこしてしまう、子供が隠れておやつをあげるといった家族間のしつけ方針の不一致は、トイプードルを混乱させ、問題行動を助長します。
一貫性のないしつけは、しつけをしていないのと同じです。
また、感情的に高い声で叱ることも逆効果です。
トイプードルは、飼い主の高い声を応援や注目と誤解することがあり、「叱られている」のではなく「構ってもらえた」と学習してしまうのです。
トイプードルのしつけについて、より詳しく知りたい方はトイプードルが性格悪いと言われる5つの理由と正しい直し方の記事も参考にしてください。
トイプードルはいつになったら落ち着くの?年齢別の変化と見通し
| 年齢区分 | 活動レベル | 行動の特徴 | 落ち着き度 |
|---|---|---|---|
| 子犬期(0〜1歳) | 非常に高い | 狂ったように暴れる、甘噛み、好奇心全開 | ★☆☆☆☆ |
| 若犬期(1〜3歳) | 最高レベル | 体力ピーク、運動量が最も多い | ★★☆☆☆ |
| 成犬期(3〜7歳) | 中〜高 | 徐々に落ち着きを見せ始める | ★★★☆☆ |
| シニア期(7歳以降) | 中〜低 | 穏やかになるが個体差が大きい | ★★★★☆ |
子犬期(0歳〜1歳)は最も落ち着かない時期
子犬期のトイプードルが狂ったように暴れるのは、極めて正常な成長過程です。
この時期は世界の全てが新鮮で、あらゆるものに興味を示し、触り、噛み、確認することで学習していきます。
「ズーミーズ」現象とは
突然スイッチが入ったように部屋中を猛スピードで走り回る行動を、英語圏では「Zoomies(ズーミーズ)」、日本では「トイプードル大運動会」と呼びます。
これは蓄積されたエネルギーの爆発的な解放であり、シャンプー後や散歩に行けなかった日に特によく見られます。
フローリングの床では滑って関節を痛める危険があるため、滑り止めマットを敷くなどの対策が必要ですが、行動そのものは抑制する必要はありません。
むしろ、安全な環境で思いっきり走らせてあげることが大切です。
社会化期の重要性
生後3ヶ月〜4ヶ月頃は「社会化期」と呼ばれる、犬の一生を左右する重要な時期です。
この時期にさまざまな人、犬、音、場所に触れさせることで、将来的に落ち着いた性格になりやすくなります。
逆に、この時期を家の中だけで過ごすと、外の世界を怖がり、常に警戒して落ち着けない神経質な犬になってしまう可能性があります。
ワクチンプログラムが完了していない時期でも、抱っこして外の世界を見せる、車の音や他の犬の鳴き声を聞かせるといった工夫ができます。
若犬期(1歳〜3歳)でも元気いっぱいは続く
1歳を過ぎると少しは落ち着くだろうと期待する飼い主さんは多いのですが、実際には1歳〜3歳が最もエネルギッシュな時期です。
体はほぼ成犬のサイズに達し、筋肉も発達し、体力がピークに達します。
子犬期のような無邪気さは少し落ち着くものの、運動欲求や遊びたい欲求は衰えることなく、むしろ強くなります。
3歳でもやんちゃなのは普通
「3歳になったのにまだ全然落ち着かない」という悩みをよく耳にしますが、これは異常ではありません。
トイプードルの3歳は、人間でいえばまだ20代後半程度の若さです。
特にオスは、メスに比べて精神的な成熟が遅く、3歳を過ぎても子犬のように甘えたがったり、はしゃいだりすることが多いです。
個体差はありますが、完全に落ち着くまでには4〜5歳までかかることも珍しくありません。
この時期に大切なのは、「いつか落ち着くだろう」と待つのではなく、適切な運動としつけを継続することです。
3歳からでもしつけは十分に間に合いますし、むしろこの年齢の方が理解力が高まっているため、効果的なトレーニングができます。
成犬期(3歳以降)から徐々に落ち着き始める
一般的に、トイプードルは2歳〜3歳頃から徐々に落ち着き始めるとされています。
ただし、これはあくまで平均的な目安であり、個体差が非常に大きいのが実情です。
メスとオスの違い
メスは比較的早く、2歳前後で落ち着きを見せ始めることが多いです。
一方、オスは3歳を過ぎてもまだまだやんちゃで、完全に落ち着くまでに4〜5歳かかることもあります。
これは性ホルモンの影響や、脳の発達速度の違いによるものです。
去勢手術をしたオスは、未去勢のオスに比べてやや早く落ち着く傾向にあります。
飼育環境の影響
毎日十分な散歩と遊びの時間が確保され、一貫したしつけを受けているトイプードルは、比較的早く落ち着きます。
逆に、運動不足や刺激不足の環境で育ったトイプードルは、何歳になっても落ち着かず、ストレスを抱え続けることがあります。
つまり、「何歳になったら落ち着くか」は年齢だけでなく、飼い主の接し方次第で大きく変わるのです。
シニア期(7歳以降)は落ち着くが個体差あり
7歳を過ぎてシニア期に入ると、多くのトイプードルは体力の低下に伴い、自然と落ち着いた行動をとるようになります。
散歩の距離も短くなり、家の中で静かに過ごす時間が増えます。
ただし、トイプードルは小型犬の中でも特に長寿で、平均寿命は15.3歳とされています。
10歳を過ぎても元気に走り回る個体も少なくなく、シニアになったからといって必ずしも大人しくなるわけではありません。
認知機能の低下に注意
シニア期に入ると、認知機能の低下により、夜中に徘徊したり、意味もなく吠え続けたりといった、これまでとは違う「落ち着きのなさ」が現れることがあります。
これは老化によるものであり、若い頃の活発さとは質が異なります。
突然の行動変化が見られた場合は、加齢によるものか、病気のサインかを見極めるために、動物病院での相談が必要です。
トイプードルを落ち着かせる具体的な方法|今すぐ試せる6つの対策
この章で解説する内容
| 対策 | 効果 | 実践の難易度 |
|---|---|---|
| 散歩の質と量の見直し | 身体的エネルギーの発散 | ★☆☆(すぐできる) |
| 知育玩具・ノーズワーク | 脳の疲労と満足感 | ★★☆(道具が必要) |
| 興奮コントロールのコマンド | 自制心の育成 | ★★★(継続が必要) |
| クレートトレーニング | 安心できる居場所の確保 | ★★☆(時間がかかる) |
| 飼い主の態度の安定 | 犬の精神的安定 | ★★☆(自己管理が必要) |
| 生活リズムの確立 | 予測可能性による安心感 | ★★☆(習慣化が鍵) |
散歩の質と量を見直す
トイプードルを落ち着かせるための第一歩は、散歩の時間と内容を見直すことです。
多くの飼い主さんが「毎日散歩に行っている」と言いますが、重要なのは時間の長さだけでなく、散歩の質です。
推奨される散歩の目安
トイプードルには、1日2回、各20〜30分以上の散歩が理想的です。
距離にすると1日あたり1〜2km程度になります。
小型犬だから10分程度で十分、という考えは誤りです。
散歩の真の目的は、カロリー消費だけではありません。
屋外の匂いを嗅ぎ、他の犬の痕跡を確認し、風を感じ、太陽光を浴びることで、脳への刺激(エンリッチメント)が得られます。
これが不足すると、セロトニンの分泌が低下し、問題行動や睡眠の質の低下につながります。
散歩の質を高める工夫
毎日同じコースを同じペースで歩くだけでは、犬は退屈します。
時々コースを変えたり、公園で自由に匂いを嗅がせる時間を10分程度確保したりすることで、散歩の満足度が格段に上がります。
また、若くて体力のあるトイプードルには、ドッグランでの自由運動や、ボールを追いかける遊び、アジリティのような障害物を使った運動を取り入れると、より効果的にエネルギーを発散できます。
散歩後、トイプードルがぐっすり眠るようになれば、適切な運動量が確保できている証拠です。
室内で頭を使う遊びを取り入れる
天候が悪い日や、飼い主の体調不良で十分な散歩ができない時でも、室内で脳を疲れさせる遊びを取り入れることで、トイプードルの落ち着きを促すことができます。
ノーズワーク(匂い探しゲーム)
犬の嗅覚は人間の数千倍から1万倍とも言われており、匂いを使った遊びは彼らにとって最高の知的刺激です。
簡単な方法としては、おやつをタオルやブランケットの中に隠し、それを探させるゲームがあります。
最初は簡単な場所に隠し、徐々に難易度を上げていくことで、トイプードルは夢中になって探します。
この遊びは15分程度で、1時間の散歩に匹敵するほど脳を疲労させると言われています。
知育玩具の活用
コング(中におやつを詰めるゴム製の玩具)や、パズルフィーダー(おやつを取り出すために手順が必要な玩具)は、トイプードルの知的好奇心を満たすのに最適です。
特に留守番時にコングを与えておくと、飼い主がいない間も頭を使って過ごせるため、分離不安の軽減にも効果があります。
中に詰めるおやつをフードと混ぜて冷凍すると、取り出すのにより時間がかかり、長時間の暇つぶしになります。
興奮したら「待て」「落ち着いて」のコマンドを
トイプードルに興奮をコントロールする方法を教えることは、落ち着いた犬に育てるための最も重要なトレーニングです。
「待て」コマンドの教え方
まず、おやつを手に持ち、犬の目の前に見せます。犬が飛びついてきても無視し、完全に動きを止めて座った瞬間に「待て」と言い、おやつを与えます。
これを繰り返すことで、「興奮を抑えて静かにすれば、良いことが起こる」という学習が成立します。
最初は数秒から始め、徐々に待たせる時間を延ばしていきます。
帰宅時の興奮への対処法
飼い主が帰宅した際、トイプードルが興奮して飛びついてくるのは愛情表現ですが、これを受け入れ続けると、興奮がエスカレートします。
正しい対処法は、帰宅後すぐには犬を構わず、完全に無視することです。
目も合わせず、声もかけず、触りもせず、犬が完全に落ち着いて座るか伏せるまで待ちます。
落ち着いたら、初めて穏やかな声で挨拶し、撫でてあげます。
最初は心が痛むかもしれませんが、この一貫した対応を続けることで、トイプードルは「落ち着いていることが飼い主に喜ばれる行動」と学習します。
クレートやサークルで落ち着く場所を作る
トイプードルに安心できる自分だけの居場所を与えることは、精神的な安定をもたらし、落ち着きを促します。
クレートトレーニングの効果
クレート(犬用のケージ)は、閉じ込める場所ではなく、犬にとっての巣穴のような安全地帯です。
野生の犬が巣穴で休むように、適切にトレーニングされたトイプードルは、クレートの中を最もリラックスできる場所と認識します。
クレートトレーニングは、まずクレートの中におやつや好きなおもちゃを入れ、自発的に入ることを促すことから始めます。
入ったら褒めて、すぐに出してあげます。
これを繰り返し、クレート=良いことが起こる場所、という印象を植え付けます。
決して、罰として閉じ込めたり、無理やり押し込んだりしてはいけません。
そうすると、クレートが嫌な場所になってしまいます。
落ち着く環境の整え方
クレートやサークルは、家族が集まるリビングの隅など、完全に孤立していないが、適度に静かな場所に設置します。
中には柔らかい毛布や、飼い主の匂いがついた古いTシャツを入れておくと、安心感が増します。
興奮している時や、落ち着かせたい時に「ハウス」のコマンドでクレートに誘導し、中で静かにできたら褒めることを繰り返すと、トイプードルは自分でクールダウンする方法を学びます。
飼い主が落ち着いた態度を保つ
トイプードルは、飼い主の感情を敏感に察知する能力に優れています。
飼い主が不安そうにしていたり、イライラしていたりすると、その感情が犬にも伝染し、犬も落ち着きを失います。
感情のミラーリング効果
研究によると、犬と飼い主の性格には類似性が見られることが報告されています。
これは、犬が飼い主の行動や感情を模倣する「ミラーリング」によるものです。
飼い主が常に慌ただしく動き回り、大きな声で話し、感情的に反応していると、トイプードルもそのエネルギーレベルに合わせて興奮しやすくなります。
逆に、飼い主が穏やかで落ち着いた態度を保てば、犬も自然と落ち着きます。
過剰な反応を避ける
トイプードルがイタズラをした時、高い声で「ダメ!」と叫ぶと、犬はそれを興奮した応援と誤解することがあります。
叱る時は、低く落ち着いたトーンで短く「ノー」と言い、その後は無視するのが効果的です。
また、褒める時も、過剰にテンションを上げて褒めると、犬も興奮してしまいます。
穏やかな声で「いい子だね」と優しく撫でる程度の方が、落ち着いた行動を強化できます。
生活リズムを整える
トイプードルは、予測可能な規則正しい生活を好みます。
毎日ほぼ同じ時間に散歩に行き、食事をとり、遊び、眠るというルーティンが確立されると、精神的に安定し、落ち着きやすくなります。
理想的な1日のスケジュール例
朝6時に起床し、朝食前に30分の散歩、食事後は休憩、午後に遊びや知育玩具の時間、夕方にもう一度30分の散歩、夕食後は静かに過ごし、夜10時には就寝、というように、メリハリのあるスケジュールを組むと良いでしょう。
特に重要なのは睡眠時間の確保です。
成犬のトイプードルには、1日12〜14時間の睡眠が必要です。
睡眠不足は、人間と同じように犬にもイライラや集中力の低下をもたらし、落ち着きのなさにつながります。
週末も同じリズムを保つ
平日は規則正しいのに、週末になると散歩の時間が遅れたり、食事の時間がバラバラになったりすると、トイプードルは混乱し、落ち着かなくなります。
可能な限り、週末も平日と同じリズムを保つことが、精神的安定につながります。
どうしても予定が変わる時は、散歩や食事の順番だけでも維持すると、犬の不安が軽減されます。
トイプードルの日常生活の課題について、さらに詳しく知りたい方はトイプードルで後悔する7つの理由|飼う前に知るべき現実と覚悟の記事も参考にしてください。
トイプードルのやんちゃが心配…病院に行くべき?判断基準とは
| 状態 | 正常な活発さ | 異常な落ち着きのなさ |
|---|---|---|
| 運動後の様子 | 疲れてぐっすり眠る | 疲れても眠れず興奮が続く |
| 食欲 | 通常通り食べる | 食欲不振または異常な食欲 |
| 行動の一貫性 | いつもと同じパターン | 突然の行動変化 |
| 自傷行為 | なし | 自分の足を噛む、尻尾を追い続ける |
| 飼い主への反応 | 呼べば反応する | 完全に無視、目が合わない |
正常な「落ち着かない」と異常な「落ち着かない」の違い
トイプードルが活発で落ち着かないのは、多くの場合正常な品種特性です。
しかし、時には医療的な問題や精神的な疾患が隠れていることもあります。
年齢に応じた正常な行動範囲
子犬期(0〜1歳)に家の中を走り回る、物を噛む、じっとしていられないのは、成長に伴う正常な探索行動です。
若犬期(1〜3歳)に散歩でぐいぐい引っ張る、他の犬を見ると興奮するのも、エネルギーレベルが高いだけで異常ではありません。
一方、突然これまでになかった落ち着きのなさが現れた場合、例えば、いつもは穏やかだったのに急に夜中に徘徊し始めた、常に同じ場所をぐるぐる回り続けるようになった、といった変化は、何らかの問題のサインかもしれません。
病気が原因で落ち着かなくなるケース
甲状腺機能亢進症、脳の疾患、痛みを伴う関節炎や内臓疾患などが原因で、犬が落ち着かなくなることがあります。
特に、シニア犬で突然落ち着きがなくなった場合は、認知機能障害(犬の認知症)の可能性も考えられます。
また、フードアレルギーや添加物による反応で、過度に興奮しやすくなるケースも報告されています。
病院に相談すべきサイン
以下のような症状が見られた場合は、動物病院での相談が必要です。
緊急性の高い症状
- 突然の行動変化(これまで大人しかったのに急に攻撃的になる、逆に活発だったのに無気力になるなど)
- 自傷行為(自分の足や尻尾を血が出るまで噛み続ける、壁に頭をぶつけ続けるなど)
- 異常なまでの破壊行動(数時間の留守番で部屋中を破壊し尽くす、歯が折れても噛み続けるなど)
- 食欲の急激な変化(全く食べなくなる、逆に異常に食べ続けるなど)
- 睡眠障害(24時間ほとんど眠らない、夜中ずっと吠え続けるなど)
身体的な異常を伴う場合
落ち着きのなさに加えて、嘔吐、下痢、発熱、震え、呼吸が荒い、よだれが多いといった身体症状が伴う場合は、すぐに動物病院を受診してください。
また、トイプードルに多い膝蓋骨脱臼(パテラ)が原因で、痛みから落ち着かなくなっているケースもあります。
片足をかばうように歩く、触ると痛がるといったサインがあれば、整形外科的な検査が必要です。
しつけ教室やドッグトレーナーへの相談も選択肢
医療的な問題がなく、純粋にしつけや行動管理の問題である場合、プロの力を借りることは非常に有効な選択肢です。
ドッグトレーナーに相談すべきタイミング
自分なりに散歩を増やしたり、しつけの本を読んで実践したりしても、一向に改善が見られない場合、独学では限界があります。
特に、要求吠えが止まらない、他の犬や人に攻撃的、トイレトレーニングが全く進まない、といった問題は、プロの目で原因を特定し、適切な対処法を指導してもらう必要があります。
ドッグトレーナーは、犬の行動を観察し、飼い主の接し方の問題点を指摘し、その犬に合った具体的なトレーニングプランを提案してくれます。
しつけ教室のメリット
パピークラス(子犬のためのしつけ教室)では、社会化期の重要な時期に、他の犬や人と適切に接する方法を学べます。
また、成犬向けのしつけ教室では、基本的なコマンドの習得だけでなく、飼い主自身が犬とのコミュニケーション方法を学ぶことができます。
多くの飼い主さんが、「しつけ教室に通ったことで、犬ではなく自分の接し方が変わった」と言います。
それほど、飼い主の意識改革が重要なのです。
一人で抱え込まないことの大切さ
トイプードルの落ち着きのなさに毎日疲弊し、「自分のしつけが悪いのではないか」と自分を責め続けると、育犬ノイローゼに陥る危険があります。
問題を一人で抱え込まず、獣医師、ドッグトレーナー、経験豊富な飼い主仲間など、誰かに相談することが、飼い主自身のメンタルヘルスにとっても、犬との関係改善にとっても重要です。
完璧な犬も、完璧な飼い主も存在しません。
試行錯誤しながら、愛犬と共に成長していく姿勢こそが、最も大切なことです。



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