ポメラニアンが気になっているけれど、自分に本当に飼えるのか不安に感じていませんか。
ふわふわで愛らしい見た目に惹かれて迎えたものの、飼うんじゃなかったと後悔する人がいるのも事実です。
ポメラニアンを飼う人の特徴を知ることで、自分との相性を事前に判断できるようになります。
実はポメラニアンは、その可愛らしい外見とは裏腹に、毎日のブラッシングや吠え癖への対応、高額な医療費など、想像以上に手間とお金がかかる犬種なのです。
オスと女の子では性格にも違いがあり、体重5kgに満たない小さな体にはなりやすい病気のリスクも潜んでいます。
中には気持ち悪いというネガティブな声もあり、ポメラニアンあるあるとして知られる独特の行動に戸惑う飼い主も少なくありません。
この記事では、ポメラニアンを飼う人の特徴を6つの視点から徹底解説し、向いている人と向いてない人の決定的な違いを明らかにします。
ポメラニアンが好きな人の性格や、飼い主にべったりする習性、デメリットまで包み隠さずお伝えしますので、最後まで読んで飼育の覚悟を固めてください。
- ポメラニアンを飼う人に共通する6つの特徴と必要な資質
- 向いている人・向いてない人の決定的な違いと後悔する理由
- オスと女の子(メス)の性格差と個体差の重要性
- なりやすい病気と医療費、15年間の飼育シミュレーション
ポメラニアンを飼う人の特徴6選…あなたは当てはまる?
ポメラニアンを幸せに育てられる人には、共通する特徴があります。
見た目の可愛らしさだけに惹かれて迎えてしまうと、想像以上の手間と責任に直面して後悔することになりかねません。
ここでは、ポメラニアンと相性が良い飼い主の特徴を6つの視点から解説します。
| 特徴 | 具体的な内容 | 重要度 |
|---|---|---|
| 日常ケアの継続性 | 毎日のブラッシング・散歩を15年続ける | ★★★ |
| しつけへの根気 | 吠え癖に対する長期的なトレーニング | ★★★ |
| 依存への理解 | 飼い主べったりの性格を受容 | ★★☆ |
| 掃除への寛容さ | 換毛期の大量の抜け毛対策 | ★★★ |
| 経済的余裕 | 年間20〜30万円+突発的医療費 | ★★★ |
| 長期的責任感 | 15年の命を預かる覚悟 | ★★★ |
①毎日の散歩とブラッシングを楽しめる人
ポメラニアンは小型犬ですが、必要な運動量は決して少なくありません。
1回15分から30分程度の散歩を1日2回行うのが理想的です。
散歩は単なるカロリー消費だけでなく、外の匂いを嗅いだり他の犬や人と接したりすることで社会性を養う大切な時間になります。
散歩不足はストレスを蓄積させ、無駄吠えや噛み癖の原因となってしまいます。
ただし骨が細いため、激しい段差の上り下りや長時間の激しいランニングは関節への負担となるため避ける必要があります。
被毛管理は毎日の習慣に
ポメラニアンの最大の特徴である豊かな被毛は、ダブルコート構造になっています。
換毛期には毎日、それ以外の時期でも週に3〜4回はブラッシングが必須です。
スリッカーブラシとコームを使い分け、特にお尻や耳の後ろにできやすい毛玉を防ぐ必要があります。
毛玉ができると皮膚が引っ張られて痛みを生じ、通気性が悪化して皮膚炎の原因にもなります。
このケアを「面倒」ではなく「愛犬との大切なコミュニケーション時間」として楽しめる人が、ポメラニアン飼育に向いています。
②吠え声に寛容で、しつけに根気がある人
ポメラニアンはスピッツ系の血を引く犬種で、警戒心が強く吠えやすい傾向があります。
聴覚が鋭敏なため、外部の物音(チャイム、足音、車の音)に対して即座に反応し、吠えることで飼い主に知らせようとするのです。
これは番犬としての優秀さの裏返しですが、集合住宅では騒音問題となりやすいデメリットでもあります。
甲高い「キャンキャン」という鳴き声は、聴覚過敏な人にとっては耐え難い苦痛となり、「飼うんじゃなかった」という後悔に繋がることがあります。
しつけは根気との戦い
ポメラニアンは知能が高く学習能力も優れていますが、同時に「どうすれば飼い主をコントロールできるか」という知恵もつきやすい犬種です。
甘やかすとわがままになりやすく、一貫性のあるしつけが求められます。
力による服従を求めると反発するため、パートナーとして尊重し根気よく交渉(トレーニング)できる姿勢が必要です。
吠え癖のしつけには数ヶ月から1年以上かかることも珍しくないため、長期的な視点で取り組める人が向いています。
③甘えん坊な性格を受け止められる人
ポメラニアンは飼い主への依存度が非常に高い犬種です。
特にオスは甘えん坊度が高く、常にそばにいたがる「甘えん坊将軍」と呼ばれることもあります。
飼い主に対してストレートに愛情を表現し、べったりと寄り添ってくる習性があります。
この愛情深さは飼い主にとって嬉しい反面、「分離不安」に陥りやすいというリスクも抱えています。
飼い主が視界から消えるとパニックを起こし、吠え続ける、粗相をする、家具を破壊するといった行動に出ることがあります。
在宅時間の確保が重要
1日10時間以上の留守番が常態化している生活スタイルの人には、ポメラニアンは向いていません。
フリーランス、主婦(主夫)、在宅勤務が可能な職業、あるいは家族の誰かが常に在宅している環境が理想的です。
対策としては、在宅時でもケージに入れて一人の時間を作ったり、外出時はさりげなく出ていく(過度な別れの挨拶をしない)といった行動療法が必要になります。
この甘えん坊な性格を「重い」と感じずに受け止められる人が、ポメラニアンと幸せに暮らせます。
④抜け毛と掃除を苦にしない人
ポメラニアンの被毛は、長く粗い「オーバーコート(上毛)」と、短く綿密な「アンダーコート(下毛)」の二層構造になっています。
この構造は寒冷な気候に耐えるための保温機能を果たしていますが、日本の気候においては換毛期の抜け毛が凄まじい量になります。
春と秋の換毛期における抜け毛の量は想像を絶するレベルで、室内飼育においては「毛との戦い」が日常となります。
衣服、家具、食事に至るまで毛が付着することは避けられず、強力な掃除機や粘着ローラーの使用頻度は他犬種の比ではありません。
アレルギーがある人は要注意
犬アレルギーを持っている人や、抜け毛に対して強い嫌悪感を抱く人は、ポメラニアン飼育を避けるべきです。
部屋に毛が落ちていても神経質にならず、「掃除すればいい」と割り切れるおおらかさが求められます。
また、夏場はダブルコートのため熱中症のリスクが高く、エアコンを24時間稼働させて室温を23〜25℃程度に保つ必要があります。
この「抜け毛の多さ」と「温度管理の手間」を受け入れられる人が、ポメラニアンを飼う人の重要な特徴です。
⑤医療費に余裕がある人
ポメラニアンは特定の疾患にかかりやすく、その治療費は高額化する傾向があります。
年間の維持費は約20万円から30万円が目安ですが、これに加えて突発的な医療費が数十万円単位で発生するリスクがあることを理解しておく必要があります。
| 費用項目 | 金額目安(年間) | 備考 |
|---|---|---|
| フード・おやつ | 36,000円〜72,000円 | プレミアムフードの場合 |
| トリミング | 48,000円〜96,000円 | 月1回、1回4,000〜8,000円 |
| 予防医療 | 23,500円〜31,500円 | ワクチン・フィラリア予防等 |
| ペット保険 | 24,000円〜60,000円 | 月額2,000〜5,000円 |
| 合計 | 約131,500円〜259,500円 | 病気や怪我の治療費は別途 |
高額になりやすい手術費用
小型犬特有の病気として、膝蓋骨脱臼(パテラ)の手術には約25万円、骨折の手術には30万円前後の費用がかかります。
アイペット損保のデータによると、異物誤飲で内視鏡除去や開腹手術が必要になった場合は7万7千円から22万円の診療費が発生しています。
このような突発的な出費に対応できる経済的余裕があるか、あるいは月額2,000円から5,000円程度のペット保険に加入するリテラシーがあるかが、ポメラニアン飼育の重要な判断基準になります。
特に窓口精算ができる保険(アイペット「うちの子」等)は、急な出費時の心理的負担を大幅に軽減してくれます。
⑥「可愛い」だけじゃなく責任を理解している人
SNS映えする可愛らしい外見に惹かれて衝動的に飼い始めると、現実とのギャップに苦しむことになります。
ポメラニアンの平均寿命は12歳から16歳とされており、適切な健康管理下では18歳を超える長寿の事例も報告されています。
これは15年以上にわたって、毎日のケア、経済的負担、そして老犬介護を続ける覚悟が必要だということを意味します。
「今は可愛いから」という一時的な感情だけで飼い始めるのは、命に対する責任を軽視していると言わざるを得ません。
ライフイベントへの対応力
引っ越し、転職、結婚、出産といった人生の転機が訪れたとしても、愛犬を手放さない決意が求められます。
ペット可物件への引っ越しには敷金が高額になる、転職先がペットNGの場合は選択肢が狭まる、といった制約も発生します。
またシニア期に入ると、認知症や介護が必要になることもあり、夜鳴きや徘徊への対応が求められます。
こうした長期的な視点で「この子と15年生きられるか」を自分に問いかけ、明確にYESと答えられる人だけが、ポメラニアンを迎える資格があるのです。
ポメラニアンに向いている人・向いてない人の決定的な違い
ポメラニアンとの相性は、単なる好き嫌いではなく、生活環境と価値観のマッチングの問題です。
ここでは、向いている人と向いてない人の決定的な違いを明らかにし、なぜ「気持ち悪い」「飼うんじゃなかった」というネガティブな声が存在するのかを解説します。
| 項目 | 向いている人 | 向いてない人 |
|---|---|---|
| 在宅時間 | 在宅時間が長い/家族の誰かが常にいる | 1日10時間以上留守番が常態化 |
| 経済力 | 年間20〜30万円+突発医療費に対応可能 | 月々の固定費が厳しい |
| 掃除への姿勢 | 抜け毛を「仕方ない」と割り切れる | 抜け毛に強い嫌悪感/潔癖症 |
| 騒音への耐性 | 吠え声を受け入れ根気強くしつけできる | 完全な静寂を求める/集合住宅で配慮困難 |
| 性格 | 活発で遊び好きな性格を楽しめる | 静かで大人しい犬を希望 |
| 飼育経験 | 初心者でも学ぶ意欲がある | 「言うことを聞くもの」という支配的価値観 |
「ポメラニアン 気持ち悪い」と言われる理由…向いてない人の本音
インターネット検索候補に現れる「ポメラニアン 気持ち悪い」というネガティブワードには、知識不足で飼い始めた人の本音が隠されています。
この感情は主に3つの要因から生まれています。
「猿期」の視覚的ショック
ポメラニアンには「猿期(サルき)」と呼ばれる独特の換毛現象があります。
これは生後3〜6ヶ月頃に始まり、およそ1歳頃まで続く、子犬特有の被毛から成犬の被毛への生え変わり時期を指します。
この時期、顔周りの毛が抜け落ち、顔の中心にM字のような模様が現れて、まるで猿(モンキー)のような容貌になります。
体全体のボリュームも激減し、アンダーコートがスカスカになって貧相に見えてしまうのです。
これは病気ではなく正常な生理学的プロセスですが、事前知識がない飼い主は「想像していたポメラニアンと違う」「皮膚病ではないか」と不安になり、中には「可愛くない」と感じてしまう人もいます。
この期間は個体差が激しく、稀に3〜4歳まで猿期のような状態が続くケースもあります。
独特の動きと甲高い鳴き声
ポメラニアンは細い足でチョコチョコと高速で動く様子や、興奮時に目を剥いて回転する様子が、一部の人には「虫っぽい」「落ち着きがなくて不気味」と映ることがあります。
また、「キャンキャン」という甲高い鳴き声は、聴覚過敏な人にとっては耐え難い苦痛となります。
さらに、身震いをした瞬間に豊かな毛が遠心力で広がり、顔が埋もれて高速回転するドリルのように見える「ポメドリル」という現象も、飼い主には愛らしく映りますが、犬に慣れていない人には異様に見えることがあるのです。
期待とのギャップ
「大人しくてぬいぐるみのような犬」というイメージで迎えた人が、実際には警戒心が強く吠えやすい、活発で落ち着きがないという現実に直面すると、「こんなはずじゃなかった」という失望が「気持ち悪い」という拒絶感に変わってしまいます。
これは完全に飼い主側の事前リサーチ不足が原因であり、ポメラニアンに罪はありません。
向いてない人とは、つまり「犬種の特性を理解せずに見た目だけで選んだ人」なのです。
「飼うんじゃなかった」と後悔する人の共通点
「ポメラニアン 飼うんじゃなかった」と検索する人には、明確な共通パターンが存在します。
これらを知ることで、同じ後悔を避けることができます。
衝動的な購入
ペットショップで可愛い子犬を見て、その場の感情だけで購入を決めてしまうケースです。
ポメラニアンの子犬価格は13万8千円から35万円の範囲で推移しており、人気の高いホワイトやクリーム系、極小サイズの個体は50万円を超えることもあります。
高額な購入費を支払った後、毎月のトリミング代、フード代、予防医療費といった固定費に加え、突発的な医療費が発生すると、経済的に圧迫されて「飼い続けられない」という状況に陥ります。
ライフスタイルとのミスマッチ
一人暮らしで毎日帰宅が遅い、仕事が忙しくて散歩の時間が取れない、といった生活スタイルの人がポメラニアンを飼うと、犬は慢性的なストレスを抱えることになります。
その結果、分離不安による問題行動(無駄吠え、破壊行動、粗相)が頻発し、飼い主も犬もお互いに不幸な状況となります。
また、転勤が多い職業の人が、ペット不可の物件への引っ越しを余儀なくされ、愛犬を手放さざるを得なくなるケースもあります。
15年という長期的な視点でライフプランを考えずに飼い始めたことが、後悔の原因となるのです。
しつけの失敗と近隣トラブル
吠え癖に対する適切なしつけができず、近隣住民から苦情が来るケースも後悔パターンの典型例です。
集合住宅で飼っている場合、管理組合から警告を受けたり、最悪の場合は退去を迫られることもあります。
ポメラニアンは知能が高いため、一貫性のないしつけや、力で押さえつけようとする支配的な態度には反発します。
「犬は言うことを聞くもの」という価値観を持つ人は、ポメラニアンとの関係構築に失敗しやすく、結果として「飼うんじゃなかった」という後悔に繋がります。
もしこれからポメラニアンを迎えようと考えているなら、ポメラニアンで後悔する具体的な理由と対策についても確認しておくことをおすすめします。
ポメラニアンの性格…オスと女の子で違いはあるの?
ポメラニアンを迎える際、オス(男の子)とメス(女の子)のどちらを選ぶかは重要な判断ポイントです。
性別によって性格傾向や行動パターンに違いがあり、飼い主のライフスタイルとの相性にも影響します。
ここでは性別ごとの特徴と、個体差の重要性について解説します。
| 特徴 | オス(Male) | メス(Female) |
|---|---|---|
| 依存度・甘え | 非常に高い。飼い主にべったり | やや自立。甘えたい時と距離を置く時がある |
| 性格傾向 | 単純で褒められると伸びるタイプ | 賢く状況判断能力が高い |
| 縄張り意識 | 強い。マーキングや対抗意識が顕著 | 比較的穏やか |
| 学習・集中力 | 遊びの延長でトレーニング可能 | リーダーシップが弱いと見下すことも |
| 生理的変動 | 年間を通じて性格が安定 | ヒート(発情期)前後でイライラや食欲不振 |
オスのポメラニアンの性格的特徴
オスのポメラニアンは、飼い主に対する依存度が極めて高いことが最大の特徴です。
常にそばにいたがり、ストレートに愛情を表現する「甘えん坊将軍」タイプが多く、飼い主が視界から消えると不安を感じやすい傾向があります。
単純で素直な性格
オスは褒められると素直に喜び、遊びの延長でトレーニングに取り組める単純な性格をしています。
飼い主との信頼関係を築きやすく、初めて犬を飼う人にも比較的扱いやすいと言えます。
ただし縄張り意識が強く、散歩中のマーキング行動や、他の犬への対抗意識が顕著に現れます。
特に未去勢のオスは、発情期のメスに対する反応が強く、コントロールが難しくなることがあります。
去勢手術を行うことで、マーキングや攻撃性がある程度抑えられる場合があります。
やんちゃで活発
オスは全般的にやんちゃで活発な傾向があり、遊ぶことが大好きです。
ボール遊びや引っ張りっこなど、飼い主と一緒に体を動かすことに大きな喜びを感じます。
この活発さを「元気で可愛い」と受け止められる人には最適ですが、「落ち着きがない」と感じる人には向いていません。
女の子(メス)のポメラニアンの性格的特徴
メスのポメラニアンは、オスに比べてやや自立している傾向があります。
甘えたい時とそうでない時の差があり、猫のようにドライな一面を持っています。
常にべったりされたくない人や、適度な距離感を好む人には、メスの方が相性が良いでしょう。
賢く状況判断能力が高い
メスは賢く、状況を冷静に判断する能力に優れています。
飼い主のリーダーシップが弱いと見下すような態度を取ることもあり、一貫性のあるしつけがより重要になります。
気に入らない相手には毅然とした態度を取り、自分の意思をはっきり示します。
この「自我の強さ」を尊重できる飼い主であれば、メスとの関係は良好に保てます。
ヒート(発情期)への対応
メスの最大の特徴は、年に2回程度訪れるヒート(生理・発情期)です。
この期間は約3週間続き、ホルモンバランスの影響でイライラしたり、食欲不振になったりすることがあります。
また出血があるため、専用のマナーパンツを着用させる必要があります。
望まない妊娠を避けるため、散歩中はオス犬に近づけないよう注意が必要です。
避妊手術を行えば、ヒートによる煩わしさから解放され、子宮蓄膿症や乳腺腫瘍といった病気のリスクも大幅に減らせます。
性格は個体差が大きい…性別より重要なこと
オスとメスの一般的な性格傾向を解説しましたが、実際には個体差の方がはるかに大きいことを理解しておく必要があります。
オスでも落ち着いた性格の子もいれば、メスでも甘えん坊な子も存在します。
育て方と環境の影響
性格は遺伝的要素だけでなく、子犬期の社会化経験や飼い主のしつけ方、生活環境によって大きく変わります。
十分な社会化トレーニングを受けた犬は、性別に関わらず落ち着いた性格に育ちやすくなります。
逆に、過保護に育てられたり、適切な社会化の機会を与えられなかったりすると、臆病で攻撃的な性格になることがあります。
ブリーダーの飼育環境や親犬の性格も、子犬の気質に大きく影響します。
「ポメラニアンあるある」に惑わされない
インターネット上には「ポメラニアンあるある」として様々なエピソードが共有されていますが、全ての個体に当てはまるわけではありません。
「二足歩行で猛アピール」「強気な内弁慶」といった行動も、見られない個体もたくさんいます。
性別よりも、実際に子犬と会って相性を確認すること、信頼できるブリーダーから親犬の性格や血統について説明を受けることの方が、はるかに重要です。
最終的には「この子と一緒に暮らしたい」と思える直感を大切にしてください。
ポメラニアンを飼う前の最終確認…後悔しないために
ポメラニアンを迎える決断をする前に、必ず確認しておくべき重要事項があります。
体重5kgに満たない小さな体には様々なリスクが潜んでおり、なりやすい病気と高額な医療費、そして15年間という長期的な視点での生活シミュレーションが不可欠です。
体重5kgの小さな体に潜むリスク
ポメラニアンの成犬時の平均体重は1.8kgから3.5kg程度で、体高は18cmから22cmがスタンダードとされています。
しかし繁殖の過程での遺伝的な揺らぎ(先祖返り)により、稀に5kgから7kg以上に成長する個体も存在します。
骨折しやすい華奢な体
橈尺骨(前足の骨)が割り箸のように細く、ソファーからの飛び降りや抱っこからの落下といった些細な衝撃で骨折してしまうことがあります。
骨折の手術にはプレートやスクリューを使用するため、30万円前後の高額な費用がかかる場合があります。
子供がいる家庭では、誤って踏んでしまったり、乱暴に扱ったりするリスクが高まります。
小さな子供とポメラニアンを一緒に飼う場合は、細心の注意と十分な教育が必要です。
生活環境の整備が必須
フローリングは滑りやすく、膝蓋骨脱臼(パテラ)の最大のリスク要因となります。
生活圏内にはコルクマットやカーペットを敷き詰め、滑らない環境を作ることが必須です。
階段の上り下りも関節への負担が大きいため、できるだけ抱っこで移動させる配慮が求められます。
また、暑さに極めて弱いため、夏場はエアコンを24時間稼働させて室温を23〜25℃程度に保つ必要があります。
電気代の増加も含めて、維持費として計算に入れておくべきです。
なりやすい病気を知っておく
ポメラニアンは特定の疾患にかかりやすく、遺伝的要因が強いため予防が困難な場合も多くあります。
アイペット損保のデータに基づき、主な傷病と推定診療費を紹介します。
| 傷病名 | 発生頻度 | 診療費目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 異物誤飲 | 1位 | 77,760円〜220,800円 | 内視鏡除去や開腹手術が必要な場合 |
| 下痢 | 2位 | 6,400円 | ストレスや食事変更による消化器トラブル |
| 心臓病 | 3位 | 27,500円 | 僧帽弁閉鎖不全症など。投薬が生涯続く |
| 膝蓋骨脱臼 | 4位 | 254,000円 | 手術・入院(5泊6日)・検査含む総額 |
| 皮膚炎 | 5位 | 7,000円 | 投薬・検査費。アレルギーや蒸れが原因 |
| 気管虚脱 | – | 継続的な投薬 | ガチョウのような咳。首輪厳禁 |
| 歯周病 | – | 30,000円〜50,000円 | 全身麻酔下でのスケーリング |
膝蓋骨脱臼(パテラ)
小型犬全般に多い病気ですが、ポメラニアンは特に発症率が高いとされています。
膝のお皿(膝蓋骨)が正常な位置から外れてしまう病気で、後ろ足を上げて3本足で歩く、スキップするような歩行が特徴的な症状です。
軽度であれば保存療法(安静・サプリメント)で対応できますが、進行すると外科手術が必要になります。
手術費用は約25万円から30万円(片足)が相場で、両足の手術となればさらに高額になります。フローリングを避け、適正体重を維持することが予防の基本です。
気管虚脱
気管の軟骨が弱くなり、呼吸の際に気管が潰れてしまう病気です。
「ガーガー」というガチョウの鳴き声のような咳をするのが特徴で、興奮時や運動時、高温時に悪化します。
首輪の使用は気管を圧迫するため厳禁で、必ずハーネス(胴輪)を使用する必要があります。
肥満は症状を悪化させるため、厳格な体重管理が求められます。
根本的な治療法はなく、気管拡張剤などの投薬で症状を和らげる対症療法が中心となります。
歯周病
口が小さく歯が密集しているため、歯垢・歯石が溜まりやすい構造をしています。
放置すると歯が抜けるだけでなく、歯周病菌が血管に入り込み、心臓弁膜症や腎不全などの全身疾患を引き起こします。
子犬の頃からの歯磨き習慣が必須で、定期的な歯科検診も欠かせません。
スケーリング(歯石除去)には全身麻酔が必要となり、費用(3万円〜5万円程度)と身体的リスクを伴います。
ポメラニアンのペット保険についての詳細も確認しておくと安心です。
15年間の生活シミュレーションをしてみよう
ポメラニアンの平均寿命は12歳から16歳、適切な健康管理下では18歳を超える長寿も珍しくありません。
これは15年以上にわたって、毎日のケア、経済的負担、そして老犬介護を続ける覚悟が必要だということです。
ライフイベントへの対応
今から15年の間に、あなたの人生にどんな変化が訪れる可能性があるでしょうか。
引っ越し、転職、結婚、出産、親の介護といったライフイベントが起こったとしても、愛犬を手放さずに責任を持ち続けられるかを冷静に考える必要があります。
ペット可物件への引っ越しには敷金が高額になる、転職先がペットNGの場合は選択肢が狭まる、結婚相手が犬アレルギーを持っている可能性もあります。
これらのリスクを想定し、どんな状況でも愛犬を守り抜く覚悟があるかを自問自答してください。
老犬介護の覚悟
シニア期に入ると、認知症や足腰の衰えによる介護が必要になることがあります。
夜鳴きや徘徊への対応、寝たきりになった場合の床ずれ防止、オムツ交換といった日常的なケアが求められます。
また、医療費も増加します。
心臓病や腎臓病などの慢性疾患に対する投薬が生涯続くケースも多く、月々の薬代だけで数千円から1万円以上かかることもあります。
15年後のあなたは、何歳になっていますか。
その時の体力、経済力、生活環境を想像してみてください。
今の「可愛い」だけで決めていいのか?
ペットショップやブリーダーのサイトで見る子犬の写真は、確かに抗いがたい可愛らしさです。
しかしその可愛さは、15年間の責任の重さと引き換えに手に入るものです。
「今は可愛いから」という一時的な感情だけで飼い始めるのではなく、猿期の貧相な姿も、老犬期の介護も、高額な医療費も、全てを受け入れる覚悟があるか。
最後にもう一度、自分に問いかけてください。
「この子と15年生きられるか」と。明確にYESと答えられたなら、あなたはポメラニアンを幸せにできる飼い主になれるはずです。


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